Lesson

わかりやすい露出の話2 絞り

今回は絞りの話です。

フィルムに当てる光の量は絞りとシャッタースピードで調節します。

絞りとは簡単に言うとレンズの中にある「穴」です。
「穴」を大きくしたり小さくしたりして、そこを通る光の量を調節するのです。
言葉の通り光の量をギューっと絞ります。

絞りを閉じた状態
絞り閉じ.png

絞りを開いた状態(※わかりやすくするため完全に開いた状態ではありません)
絞り開く.png

穴が大きければ通る光の量は多くなるし、小さければ少なくなります。
絞り.png

この穴を開けたり、閉じたりして光の量を調節します。

カメラではこの穴の大きさを「F値(えふち)」で表記しています。

このFはFocal(フォーカル)、「焦点の」(形容詞)から来ています。
フォーカルプレーンシャッターなんて言葉もありますね。
ちなみに名詞の「焦点」はFocus(フォーカス)、オートフォーカスのフォーカスですね。

F値はこんな数値です。
[1] [1.4] [2] [2.8] [4] [5.6] [8] [11] [16] [22] [32] [45]
この間の数値もあるのですが、ここではわかりずらくなるので無視します。

また、なんで1とか2とかじゃなく、こんな数値なのかも難しいので無視します。
気になる方はウィキペディアのF値を見てください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/F%E5%80%A4

この数値は単純に穴の大きさだと思ってください。
数値が小さい方が穴が大きく、数値が大きくなると穴が小さくなります。

これはよく間違えるポイントで、どっちがどっちかわからなくなっちゃうんですよね。
僕も昔はそうでした。
数値が大きい方が穴も大きい感じがしちゃうんですよね。
マニュアルで撮っていて、フィルムを現像してみると真っ黒で何も写っていなかったことがよくありました。

絞りリング.png

昔のマニュアルカメラはみんなレンズに「絞りリング」がついていました。
この絞りリングを回して絞りを調節するのです。
最近はカメラのダイヤルで調節するのが主流ですね。

写真のレンズは富士フィルムのXシリーズ用の、XF35mmF1.4 Rです。
富士フィルムのXシリーズは昔ながらの操作性でデザインされていますね。

さて絞りについて説明してきましたが、
絞りは大きく開けた方が光をいっぱい取り入れることができていいんじゃない?
穴を小さくする必要はあるの?
と疑問に思いませんか?

実は絞りには「いい写真」を撮る上で欠かすことができない、大事が役割があるのです。
それによって絞りを開けたり閉じたりするのですが、それはまた今度、こんな写真を撮りたいっていうところでお話します。

次はシャッタースピードのお話。

 

わかりやすい露出の話1

露出と言えば露出狂です(笑)
何かを見せたり、人前に出たりすることを露出って言いますよね。

ですけど、写真で露出と言った場合、フィルムやセンサーに光を当てることを指します。
他に露光と言ったりもします。

なんでこれを露出って言うのかはわかりません。
フィルムやセンサーを光にさらすからでしょうかね。

写真はセンサーに光を当てることで写るのですが、どのくらいの量の光を当てればいいのかが大事なポイントです。
これで写真の良し悪しが決まってきます。
多ければ明るすぎて真っ白な写真になりますし、少ないと暗い写真になってしまいます。

一眼レフでもコンパクトカメラでもオートで撮るときは、光の量をカメラが自動的に調節しています。
なので特に考えなくても写るんです。

そこから一歩進んで、明るい写真が好きとか、有名な写真家さんみたいに撮りたいなど、自分が思うように撮ろうとすると露出を理解しないと撮れません。

とは言うものの、難しく考える必要はないです。

基本的なことがわかれば、あとは撮った写真を見ながら調節すればいいんです。
撮った写真をすぐに確認できるのがデジタルのいいところですから。

光の量を調節するのに必要なのは「絞り」「シャッタースピード」「感度」の3つです。
これらの詳しいことは次回から書いていきます。

 

ホワイトバランスのちょっとしたコツ5

カメラマンを恐怖に陥れるミックス光というのがあります

それは画面の中に照明がいくつも重なっている状況です。
照明によって色温度が違うので困るんですね。
だいたいが人口光です。

どう頑張ってもキレイな写真にならないこともあります。
そんな時はフォトショップで部分的に色を調整する必要もでてきます。

屋内でストロボを焚いて撮るときに、その場の明かりが蛍光灯やタングステンだったり、窓からの光が入ってきたりで、ストロボとの色の差が出てくるといった具合です。

屋外では夜に光が重なることが多いですね。
例えばこんな感じ。
140709_01.jpg 140709_02.jpg

夏至の日に行われているキャンドルナイトです。
左の写真はホワイトバランスを太陽光で撮りました。
空は都会の明かりが雲に反射しています。いろんな光が混じって緑色になっています
右の写真は空から緑を抜いてグレーにしました。
こうなるとどっちがいいとは言えませんね。好みです。

もうひとつ。千鳥ヶ淵の桜です。
140709_03.jpg
電球に照らされているのですが、左下の緑は街灯(たぶん水銀灯)で照らされています。
ホワイトバランスは太陽光です。
こうなるともうお手上げですね。部分的に修正しない限り桜が同じ色になることはありません。

街灯の緑にホワイトバランスを合わせるとこうなります。
140709_04.jpg

電球のオレンジにホワイトバランスを合わせるとこうなります。
140709_05.jpg

どれがいいかと言われれば、太陽光に合わせたのですね。
ミックス光というのは怖いです。

ホワイトバランスの話はこれでおわり

 

ホワイトバランスのちょっとしたコツ4

前回、ホワイトバランスはオートじゃなければ、太陽光に合わせるのがいいと書きました。
別のケースでホワイトバランスの合わせ方を考えてみます。

例えばこの写真。ビルの上から撮りました。
曇りの日、夕方、雲のすき間から西日が差しこんできました。
この写真のポイントは、照明がひとつではないということです。
140708_01.jpg

照明はこんな感じ
140708_01.png

上の写真は太陽光の5200Kで撮りました。
曇りの部分が青っぽく、西日がオレンジになっています。
曇りや西日の状況がよく分かって、悪くないです。
この日の状況を「記録」するにはいいと思います。

次に、曇りの部分をキレイに出そうとして、ホワイトバランスを曇りにしました。
140708_02.jpg

曇りの部分、特にビルが青味がかっていたのが抜けました。
ついでに西日がさらにオレンジがかって、全体的には印象的な写真になりました。

今度は西日に基準を合わせるため、ホワイトバランスを電球にしました。
140708_03.jpg

西日がオレンジではなく、白い光になりました。
西日に照らされているビルが普通の色になりましたね。
日蔭はというと、青っぽいのがさらに青味がかって、全体的にはなんか変ですね。

この日の様子を記録するのであれば、ホワイトバランスは太陽光に合わせると、状況がよくわかる写真になります。
西日が印象的な写真にするのであれば、ホワイトバランスは日蔭にあわせると、ドラマチックな写真になります。

このホワイトバランスは日蔭にあわせるやり方は、他の場合でも西日や夕日をドラマチックにすることができます。ちょっとしたコツですね。

ホワイトバランスは基本的に太陽光でいいと思うのですが、臨機応変に変えてみるのも面白いです。

 

ホワイトバランスのちょっとしたコツ3

前回、基準をどこに置くかで色が変わると書きました。

いろいろ理屈を書きましたが、じゃあいったいホワイトバランスはどれに合わせればいいのか。その場にあった光源に合わせるって言うけど、いちいち合わせてたらめんどくさい。
いつもいつもどんな印象にしたいなんて考えていられないと思うんですね。
結局オートになっちゃうのか?

問題です。
この写真は何時に撮ったものでしょうか?
山から光が指していますので、朝か夕方かどっちかです。

140707_02.jpg

140707_01.jpg

正解は夕方5時頃です。
夕日だったんですね。

実際の見た目に近いのは下の写真です。
上の写真は朝日みたいになりましたね。

下の写真のホワイトバランスは太陽光(5200K)です。
上の写真は下と同じ写真ですが、現像ソフトでホワイトバランスをオートで調整しました。

カメラでも現像ソフトでも、オートの考え方は「白い物を白く写す」です。
「印象的な写真に仕上げる」ではないんですね。

夕日を夕日っぽく、電球を電球っぽく、曇りの日を曇りっぽく、実際の見た目に近く写すのは「太陽光(5200K)」なんです。
やっぱり光の基準はお天道様なんですよ。人間の目がそうなっているんですね。
色温度8.png

ホワイトバランスを太陽光(5200K)にすることで、オートのように過度に補正しすぎずに、実際の見た目に近く写すことができます。

※ただ蛍光灯の場合は注意して下さい。蛍光灯を太陽光で撮るとこうなります。
140627_03.jpg

蛍光灯は見た目は白く見えるのですが、写真で撮ると緑色になることが多いです。
蛍光灯はいろんな種類があって、確認できないのでオートで撮るのがいいです。
オートでもうまく撮れなかったら、いくつかある蛍光灯をひとつひとつ試してみるしかないです。とりあえず太陽光で撮っておいて現像ソフトで処理するのもありです。
下の写真は現像ソフトで処理しました。
140707_03.jpg

 

ホワイトバランスのちょっとしたコツ2

前回、ホワイトバランスを電球に合わせたのと、太陽光に合わせて撮ったものの比較を見てもらいました。それを詳しく説明します。

ろうそくのあかりです。
左の写真はホワイトバランスを太陽光で、右の写真は電球で撮りました。
140704_02.jpg 140704_01.jpg
ろうそく自体は光源なのでちょっと無視して、ろうそくのまわりのガラスを見て下さい。

左の写真はガラスが赤く写っています。
右の写真はガラスが白く写っています。

ガラスはろうそくで照らされているので赤っぽく見えるのですが、実際の色は白っぽい透明です。その場の雰囲気に近いのは左。ガラスが実物に近いのは右。

この状況を色温度で考えてみます。
この時のガラスの色温度は2000K~3000Kくらいです。

色温度はガラスそのものの色のことではなく、ガラスを照らしている照明の色のことです。
照明によって色が変わって見えるということですね。
「この時」の照明はろうそく。
ろうそくのオレンジの光に照らされているので、ガラスもオレンジに見えるんですね。

ホワイトバランスを「太陽光(5200K)」「電球(3000K)」の2パターンで考えてみます。

ホワイトバランスを太陽光に合わせた時は、基準が5200Kになります。
これは5200Kの照明に照らされた白い物は白く写るということです。

5200K以下の照明(電球やろうそくなど)に照らされた物は赤くなって写ります。
5200K以上の照明(曇りの日や日蔭など)に照らされた物は青くなって写ります。

図で表すとこんな感じです。
色温度4.png

ホワイトバランスを電球に合わせた時は、基準が3000Kになります。
太陽光は基準が5200Kでしたが、電球は基準が3000Kになるので、3000Kの照明に照らされた白い物が白く写るということです。

3000K以下の照明(ろうそくなど)に照らされた物は赤くなって写ります。
3000K以上の照明(太陽光など)に照らされた物は青くなって写ります。

図で表すとこんな感じです。
色温度5.png

ちなみにこの写真を日蔭(8000K)に合わせるとこんな感じです。
140704_03.png

色温度6.png

ホワイトバランスを日蔭に合わせた時は、基準が8000Kになります。
これは8000Kの照明に照らされた白い物は白く写るということです。

8000K以下の照明(太陽光など)に照らされた物は赤くなって写ります。
8000K以上の照明(晴天の空など)に照らされた物は青くなって写ります。

まとめ
色温度(赤~白~青)というものはというのは、絶対的なもので、常に同じ、変わりません。
変わるのカメラの設定です。
基準をどこに置くかで画面全体の色が変わってくるのです。
基準を置く色温度が白く、基準より高い色温度が青く、基準より低い色温度が赤くなります。

 

ホワイトバランスのちょっとしたコツ1

ちょっとしたコツです。

光源にホワイトバランスを合わせて撮ればいいと書きました。
実際にそれで撮った方、キレイに撮れましたか?

記録として撮った方はキレイに撮れたと思います。
作品として撮った方は「あれっ?なんか物足りない」と思われたことありませんか?

以前、ホワイトバランスは『白い物を白く写す』と書きました。
例えば、電球のオレンジの光で、白い服を撮るとします。
白い服を着て屋台に行ったと思ってください。

すると白い服は電球のオレンジ色に照らされて、「オレンジ色の服に見えます」。
この時、ホワイトバランスを電球にセットして撮ると、「白い服に写ります」。

服を白く撮りたいのならば問題ありません。
記録として撮るならば見やすいように白い方がいいですよね。

ですが、電球の元で白い服を着た人を雰囲気を出して撮りたい、という時はオレンジ色に写った方がいいですよね。

別にサンプルを載せてみます。
弘前城の桜祭りです。

ホワイトバランスを太陽光で撮ったのがこれ
140703_01.jpg

ホワイトバランスを電球で撮ったのがこれ
140703_02.jpg

ホワイトバランスを電球に合わせると、桜が桜の色で写っていますね。
桜祭りの明かりは電球なので、電球に合わせることで色が正しく写るんです。

この場の雰囲気がよくわかるのは上の写真だと思うんです。
この辺が写真の難しいところであり、また、楽しいところでもあります。
好みもありますしね。

 

ちょーわかりやすいホワイトバランス6

前回は色温度が実際の写真ではどんな感じなのかを見てもらいました。
今回はホワイトバランスと色温度の関係です。

カメラにはホワイトバランスを自分で決められる機能が付いていて、「電球」「蛍光灯」「晴れ」「フラッシュ」「くもり」「日蔭」などを自分で選べるようになっています。
これにはそれぞれ決まった色温度が設定されているんですね。

メーカーごとに色の作りが違うので、ホワイトバランスの設定も微妙に違うのですが、ニコンを参考に書くとこんな感じ。

電球-3000K
晴天-5200K
フラッシュ-5400K
曇天-6000K
晴天日陰-8000K
色温度2.png

蛍光灯にはいろいろ種類があります。
ナトリウム灯混合光-2700K
電球色蛍光灯-3000K
温白色蛍光灯-3700K
白色蛍光灯-4200K
昼白色蛍光灯-5000K
昼光色蛍光灯-6500K
高色温度の水銀灯-7200K
色温度3.png
蛍光灯は赤~白~青の色温度だけではなく、緑~マゼンタの色かぶりの調整も行われています。

まとめ
光には太陽光と、電球や蛍光灯などの人口光があります。
太陽光は時間や場所によって、人口光は光源によって色温度が違います。
カメラのホワイトバランスには、それぞれの光源の色温度があらかじめセットされていますので、撮影する時は「撮っている場所の光源」を選ぶことで、キレイに撮ることができます。

 

ちょーわかりやすいホワイトバランス5

『色温度』の話、その3です。

前回、光源の色によって色温度が違うと書きました。
色温度.png

それを写真で色温度の低い順に見てみます。
暖色系~寒色系へと変わっていきます。

ろうそくの明かりです。
140627_01.jpg

西日です。
140627_02.jpg

電車の中の蛍光灯です。
140627_03.jpg

太陽光です。
140627_04.jpg

日没後のグラウンドで青味がかっています。
140627_05.jpg

飛行機から撮りました。
140627_06.jpg

 

ちょーわかりやすいホワイトバランス4

『色温度』の話、その2です。

前回書いた『色温度』の事は、知らなくても大丈夫。
それで写真が上手くなるかといえば、ならないからです。
今回のは知っておくといいかも。

光には色んな光があります。
自然な光は太陽光と月光と火ですね。
他に雷やホタル、ホタルイカ、光るキノコなどもありますが光源にはなりませんね。
人口の光は電球や蛍光灯、LEDやナトリウム灯などがあります。

それぞれの光には、それぞれの色があります。
太陽光は日が昇る前、朝焼け、すがすがしい朝の光、日中のまぶしい光、夕方になって西日、夕焼け、日の入り後の青っぽい色と時間によって色が変わります。

月光は満ち欠けや時間によって明るさは変わりますが、色は太陽光ほど変化しませんね。
火の色はだいたい一定ですね。
人口光はそれぞれの明かりによって色が違います。

色が違うということは、色温度が違うということです。
赤やオレンジなどの暖色系の色は色温度が低く、青い寒色系は色温度が高いのです。
その間は白い光です。

ろうそくや電球などの赤やオレンジの光は2000K~4000Kくらい。
日中の太陽光などの白い光は5000K~7000Kくらい。
日蔭やよく晴れた日の青空の青い光は8000K以上。

光の色は無数にありますが、すべて色温度が違います。
例えば電球はワット数やメーカーによっても違いますね。
電球を変えたらオレンジっぽくなったなんて経験ありませんか?
それは電球の色温度が違うのです。

色温度.png